近くなる先生との距離
個別指導に切り替えると決めたあと、
次に悩んだのは、
「どの先生にお願いするか」という点でした。
集団塾とは違い、
個別指導では、
先生との距離が一気に近くなります。
だからこそ、
相性の影響も大きくなる。
ただ当時は、
何を基準に選べばいいのか、
正直よく分かっていませんでした。
「教え方がうまい」だけでは測れなかった
最初に頭に浮かんだのは、
「経験豊富な先生」
「教え方がうまい先生がいい」
という考えでした。
個別指導を選んでいるとき
ネットでは
プロしかいない
学生やアルバイトは心配
という言葉が並んでいました。
うちもその前提はありました。
経験豊富な先生であれば
引き出しから、
長男にあった教え方や解き方を出してくれるのではないか。
そんな思いです。
ただ、実際に授業を見聞きする中で、
それだけでは足りない気がしてきました。
そもそも親が隣について
授業を聞けるわけではないので、
どこまで教え方がうまいかはわかりません。
長男も毎回理解して帰ってくるわけではないので、
こちらには判断がつかない。
「わかったふり」をしたまま、
時間だけが過ぎていく。
そんな場面が、
頭をよぎることもありました。
子どもが言葉を出せる空気かどうか
個別指導では、
子どもが言葉を出せるかどうかが、
大事だと感じていました。
先生が問いかけたときに、
答えがすぐ返ってこなくても待てるか。
考えている途中の、
不完全な言葉を受け止めてくれるか。
長男は、
自分の考えをまとめるのに時間がかかるタイプでした。
だからこそ、
沈黙が許される空気かどうかは、
気になっていました。
厳しさが必要なのか、安心感が必要なのか
先生のスタンスについても、
迷いはありました。
はっきり指摘してくれる先生のほうがいいのか。
それとも、
まず安心させてくれる先生のほうが合うのか。
当時は、
どちらが正解なのか分かりませんでした。
ただ、
集団塾で追われ続けていた時期を思い返すと、
「これ以上、追い立てられないこと」のほうが、
今は大事なのではないか。
そんな感覚は、
どこかにありました。
親が見て安心できるかどうか
もう一つ、
親が見ていて安心できるかどうかも、
気になっていました。
先生との関係が、
緊張や恐怖ではなく、
会話として成り立っているかどうか。
それを確認しながら、
「この先生なら大丈夫かもしれない」と
感じていったように思います。
相性は、すぐにはわからなかった
ただ、
こうして振り返って言葉にすると、
いかにもわかって選んだように見えるかもしれません。
実際には、
最初から相性がはっきり見えたわけではありませんでした。
何回か授業を重ねて、
少しずつ様子が分かってきます。
時折ある面談でも
塾長や担当の先生が
長男の塾での様子やどう教えているか
を私にも説明してくれました。
それが長男の受け止めと一致しているかどうか。
そうした過程で、
「違和感が減っているかどうか」を
見ていたように思います。
相性は、
チェック項目で判断できるものではなく、
時間の中で、
にじむように見えてくるものだったのかもしれません。
まとめに代えて
個別指導の先生選びは、
正解を探す作業というより、
違和感が大きくならないかを
確かめ続ける時間だったように思います。
当時は、
それを「選び方」として
整理できていたわけではありません。
ただ、
子どもが言葉を出せているか。
授業のあと、
家庭の空気が重くなっていないか。
そんな小さな感触を、
一つずつ確かめながら、
進んでいたのだと思います。
次の記事では、
個別指導の見落としていた点について、
実際に感じた「うまくいかなかった場面」を
振り返ります。

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