さようなら今住んでいる地域
家探しでは、
動かさなかった条件がありました。
その一方で、
動かした条件もあります。
振り返ると、
あのとき妥協してよかったと思えるものが
いくつかあります。
こだわり続けていたら、
おそらく今も決まっていなかった。
そう思える条件でした。
エリアへのこだわりを手放した
最初は、
いま住んでいるエリアを前提に探していました。
教育環境。
生活の安心感。
土地勘。
不満はありませんでした。
けれど、
価格は厳しくなっていきました。
不動産業者からの連絡も
いつの間にか途切れてしまいました。
静かにそのエリアの市場から退場させられたような感覚が残ります。
教育環境が整っていることと、
そのエリアで買えることは
別の問題でした。
本当に大事なのは、
「この街」なのか。
それとも、
「安心できる環境」なのか。
そう問い直したとき、
同等の条件を持つ別のエリアも
候補に入りました。
エリアそのものへの執着を緩めたことは、
結果として選択肢を広げました。
広さより収納を優先した
6000万円台という上限を決めた以上、
延床面積には制約が生じます。
すべての部屋を少しずつ広くすることは、
難しい。
そこで考えたのは、
広さよりも収納でした。
リビングが数帖広いことより、
物が収まること。
部屋が大きいことより、
整えられること。
限られた面積のなかで、
生活の質を上げるにはどこを優先するのか。
その問いに対して、
収納を選びました。
振り返ると、
この判断は間違っていなかったと思います。
職場距離を固定しなかった
当初は、
私の勤務先からの距離も
強く意識していました。
通勤時間が短いほうがよい。
それは間違いありません。
しかし、
勤務先を中心に考えると、
エリアは極端に絞られます。
家は数十年単位で住む前提です。
職場は、
必ずしも固定とは限らない。
そう考え、
通勤時間はおおむね1時間以内であれば
許容することにしました。
乗り換えや混雑も含めて、
現実的に続けられる範囲。
完璧を求めるのではなく、
続けられる距離を基準にしました。
妥協は後退ではなかった
妥協という言葉は、
後ろ向きに聞こえるかもしれません。
けれど、
手放したことで
見えてきたものもありました。
エリア。
広さ。
職場距離。
それらを少し緩めたことで、
「住める家」が現実になりました。
すべてを守ろうとすれば、
何も決まらなかったかもしれません。
まとめに代えて
家探しでは、
動かしてはいけない軸と、
動かしてもよい軸があります。
私たちにとっては、
教育環境。
生活の秩序。
時間距離。
これが芯でした。
それ以外は、
調整可能でした。
妥協とは、
価値を下げることではなく、
優先順位を明確にすること。
そう思えるようになったとき、
ようやく決断に近づいていきました。

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